好きな景色を眺めながら
朽木 夕子(くちき・ゆうこ)さん
出身地:富山県富山市 現住所:射水市
移住年:2023年12月
職 業:相談支援員・看護師・飲食業
INSTAGRAM ▷https://www.instagram.com/kuchi_coffee/
移住後もテレワークで大切なお仕事を続けつつ、内川の景色を眺めながら、日々新たなチャレンジもしている朽木 夕子さんに、お話を伺いました!

移住のきっかけ
もともとは夫と、そろそろ東京を離れようかという話になって、移住先を探していました。夫は地元愛が強くて、お盆やお正月の長い休みは必ず帰っていて。私は生まれも育ちも富山市ですが、市内を転々としていたので、ご近所づきあいもほとんどなくて、正直、地域への愛着みたいなものが無かったんですね。だからすごくうらやましくて。
夫は堀岡(射水市の北東部)の出身なんですが、夫が愛してやまない「地元」に住んでみたいなって思ったのが最初のきっかけ。それで一緒に射水市を訪れた時に偶然、さとみさん(内川の先輩移住者、さとみんぷれいすオーナー)に出会って、人も魅力的だなと思いました。
決定打はやっぱり内川の景色、雰囲気ですね。こんな素敵なところ富山にあったの?って。下見に来た時にスーパーで買ったお刺身も美味しかった。だから景観と人と食べ物って感じですかね。山田さんに会ったのもきっかけの一つかもしれない。背中押してもらった感じが。
移住して良かったこと
めちゃくちゃいっぱいあるんですけど、一番はこの景色(内川)。家の中でリモートの仕事していても、一歩外に出るとこの景色が見られるのが幸せ。2年経っても全然見飽きないですね。夫ともよく夜散歩するんですけど、本当に好きですね。あとさっきも言ったけど食べ物が本当においしい。米も水も、お魚もおいしい。

あとは…人。近所の人がすごく良くしてくれるんですよ。お向かいさん、お隣さんも。色々持ってきてくださったりとか、お祭りがある時にふるまい方や作法がわからなかったんですけど、事前に声かけて教えてくださったりして。東京にいるときは隣にどんな人が住んでるのかわからないっていう不安があったけど、今は近所の方たちの顔がわかる安心感がありますね。何かあった時に相談できる。ご近所づきあい苦手っていう人にとっては嫌かもしれないけど。私はありがたいです。
移住してみて大変だったこと
うーん、しいていうなら、家ですかね。一目惚れして古いおうちを借りているんですが、夏暑いし冬は寒い(笑)風通しは悪いのに気密性が無くて、外にいるみたい。でも、便利な現代風の家にはあんまり惹かれなくて。便利だとは思うんですけど。昔の家に住みたいなって思ったんです。
あとは交通の便ですかね。前に住んでたところが便利過ぎたのもあって。外に出ればすぐ電車に乗ってどこでも出かけられたけど、今はちょっと不便だなって思います。小杉駅(あいの風とやま鉄道)まで出ちゃえば便利なんですけどね。普段の主な交通手段は車。2人で車1台だから取り合いです(笑)でも、今後も家には1台でいいかなと思っています。高岡に飲みに行くときは万葉線に乗ったり。週末は買い物に使ったりもします。
富山で働きはじめて思うのは、子育てや介護は女性がやるべきことっていう意識が強いなって感じます。昔ながらというか。男性の育休取得も増えているんだから、育児も介護も、社会みんなでやることっていう意識に変わっていくといいなと思います。
仕事のこと
-今のお仕事について教えてください。
月・火は移住前からやっているメインの仕事をリモートで。この仕事は好きなので、辞めたくなくて。水・木は以前から興味のあった富山型デイサービスで看護師の仕事。金はメインの仕事の残りだったり、土日に出店の予定があるときはその準備をしたりしています。
富山型デイサービスは東京にいるときから気になっていて。お子さん、高齢者、障害のある方、ない方…いろんな方が来る環境に興味があって。お金のためというよりは自分の勉強のために行っています。
―富山でも新たな刺激を受けているんですね。
山田さんもそうですけど、けっこうぶっ飛んでる人が多いなと思って(笑)。とくに移住者かな。かなちゃんとか。面白い人多いですよね。移住するってなってからどんどん色んな人とつながって、出会うようになって、刺激をもらってます。
移住して最初の年は東京と富山を行き来していましたが、富山での暮らしを大切にしたいと思い、東京の職場と相談しながら、出来る限り富山にいながら仕事ができる形に調整しました。
趣味のこと
趣味のサーフィンは、夫との共通の趣味がお酒だけだったので、何か健康にいいことやろうと思って一緒に始めました。もう9年くらいかな。夫は運動神経が良いのでみるみる上達して、私はなかなか上達しなくて。でも二人で休みをとって、種子島に行ったり、宮崎に行ったり。一人でタイにも行きました。
移住するならサーフィンができる場所がいいなと思って、実は宮崎も候補にあったんです。食べ物もおいしいし、嫌なところは全くなかったんだけど、「ここだ!」ってインスピレーションがわかなかった。でも富山にはそれがあったんですよね。
今後の目標や夢について

夫と、コーヒーやスパイスカレーのお店を出したいなと思っていて。それに向けて、マルシェやイベント、シェアキッチンなどで出店しています。できるだけ地産地消にこだわりたくて、地元のお魚や農産物を使うようにしています。ゆくゆくは実店舗を持ち、飲食店だけではなくイベントやワークショップなんかもやれると良いなと思っています。ふらっと来てもらって、人とゆるくつながって、ちょっと元気が湧くーーそんなお店をつくるのが、今の私の目標です。

移住を考えている方へのメッセージ
移住って「一大決心」って感じだけど、もっと軽い気持ちで来てみても良いんじゃないかなって、移住してみて思いました。事前にどれだけ調べても、住まなきゃわからないことはいっぱいあるので、興味があるところには賃貸で実際に住んでみるのが良いと思います。インスピレーションは大事にしてほしい。そして気楽に、あんまり気負わなくてもいいんじゃないかな。って思います。
<富山県射水市>
KuchiCoffee
▶Instagram
インタビュアー:山田奈津子
(富山くらし・しごと支援センター 富山オフィス)