地域との繋がりを大切に

湯澤 陸さん(ゆざわ りく)

出身地:愛知県
現住所:魚津市 移住年:2021年
職 業:農家(YUZAWA FARM代表)
▶︎ 農事組合法人長引野(@naga_bikino)Instagram

魚津市長引野で地域の人たちに支えられながら、ひたむきに農業に取り組む湯澤さん。
地域おこし協力隊を経て主にさつまいも作り・加工販売を行うYUZAWA FARMを立ち上げました。

移住のきっかけ

大学3年生の就職活動の中で、地域おこし協力隊制度に興味を持ちました。地域おこし協力隊の仕事には様々な種類があります。色々検討する中、農業分野で一から勉強できる場所を探したところ、魚津市のおためし地域おこし協力隊を見つけ、参加しました。それまで農業については何も学んだことがありませんでしたが、魚津市では初心者に向けて機械操作などの技術指導などもしてくださるので、3年間の任期終了後には、何とか一人前の農家になれるのでは、という思いで決めました。

移住してみて良かったこと

自然豊かな場所での田舎暮らしに憧れていました。
魚津市の長引野は綺麗な川が流れ、鮎や岩魚が釣れたり、蛍が生息している環境が身近にあります。そんな環境での生活が私には合っていて移住して良かったと思っています。また、地域や市役所の方など本当にたくさんの方々が応援してくれるので、頑張ろうという意欲が沸いてきます。

―地域の皆さんの反応はどうでしたか?

温かく迎え入れてもらいました。地域の方々とは日ごろからコミュニケーションを取り、仲良くさせてもらってます。否定的なことをいう人は一人もいないですし、地域にはご高齢の方が多く、若い世代が少なく、よそから来て農業をしようという人も僕が初めてだったで、地域全体でサポートしていただいています。

移住して大変だったこと・苦労したこと

移住をして間もない頃は方言が聞き取りにくく、コミュニケーションに苦労しました。会話の内容が理解できず返答に困ったこともあり、申し訳ないなと思ったこともありました。富山弁のイントネーションが怒っているように聞こえ、何に怒っているのか、と思い違いをしたこともありました。
それが今では、相手が何を伝えたいのかをちゃんと理解ができるようになりました。
半年もすれば自分からもすらすらと富山弁が出るようにもなりコミュニケーションがうまくとれるようになりました。

―農業で大変だなと思うことは?

さつまいもは露地栽培(※)をしているため、雨が降ったら休み、晴れていたら仕事の天候勝負です。
植え付けと収穫の時期は休みがなく本当に忙しいし、キツいなと思うこともありますが、収穫後にさつまいもを販売したとき、お客さんが購入してくださったり、美味しいと言ってくださるととても嬉しい気持ちになります。一から苦労して育てているので、余計に嬉しくなりますね。

※露地栽培とはハウスなどの施設を利用せず、野外で野菜を育てること。

―富山は雨や雪が多いので農業を行うのは大変ですか?

最初の年は天候に翻弄されました。
思うように仕事が進まず辛かったです。
ただ天候のことを悪く言ってもどうしようもないので、そこは慣れといいますか、天候予測しながら何とかこなしています。
魚津市の昼夜の寒暖差によって野菜やお米が美味しくなるので、その面では恵まれた気候だなと思います。

今後の目標や夢について教えてください

今は1ヘクタールの畑でさつまいもを作っていますが、いずれは今の3倍の面積での栽培を目標にしています。また、来年からは干し芋の加工などに挑戦したいと考えています。

移住を考えている方へのメッセージ

地域おこし協力隊は3年間しかないので、きちんと目標を決めておかないと3年間仕事をして終わり、定住に繋がらないことが多いと聞いています。
農業分野であれば就農という目標もしっかりしていて、その土地に定住することにも繋がると思います。農業分野は、一から学べるプログラムを用意している自治体もあり、地域おこし協力隊で農業を選ぶのはおススメです。