富山の自然の中で、こだわりのモノづくり
松井 宏平 さん、貴子さん(まつい・こうへい、たかこ)
出身地:夫:奈良県、妻:富山県
現住所:朝日町 移住年:2016年
職業:会社員/個人事業主
▷「たかこゆきやさい」HP/Facebook/Instagram
大阪の大学で同級生だった松井宏平さん・貴子さんご夫妻。
大学卒業後、大阪で勤務された後、ご実家に戻られた貴子さん、そして貴子さんを追い富山へ移住し婿入りされた宏平さん。お子様にも恵まれ、子育てと仕事を両立しながらのびのびと暮らしています。
移住のキッカケ
関西の活気ある雰囲気が好きだったのがきっかけで、大阪に経営学を学ぶために大学へ進学した貴子さん。在学中から飲食店の従業員として働き、卒業後には店長を任されるようになり、朝から夜中まで一生懸命に働いていました。そんな時、お母さまが亡くなられたことがきっかけで滑川市のご実家に戻ることになりました。
宏平さんは奈良県出身。大阪の大学で同級生になった貴子さんと知り合い、良き友人として大学卒業後も付き合いがありました。貴子さんが先にUターン移住された後、交際に発展。結婚を機に貴子さんのご実家に婿として入ることになりました。
一から身に着けた野菜作り
帰郷後、貴子さんは高齢の祖父の身の回りのお世話もあり、家からあまり離れないようにと、自宅の畑で野菜を作り、直売所などでの販売を始めました。もともと家族が家庭菜園をしているのを幼い時からみていましたが、本格的に行うために西洋野菜農家やトマト農家へお手伝いに通いながら、ノウハウを身に付けていかれました。
数年後には野菜作りにも慣れ、さらに幅を広げるため、お総菜や加工品作りも始められました。大阪在住時、飲食店店長としてメニュー開発に取り組まれた際に、地元農家の農家さんと協力し、その農家さんの野菜を使ったお店のメニュー作りにも携わってきました。
その経験が活き、商品製造はあまり滞りなく進み、自身の名前と富山の雪、有機野菜、イベントに出向いて行って販売するといったことから「ゆき」をとり、「たかこゆきやさい」という屋号をもち個人事業として直売所やイベントでの出店されるようになっていきました。
加工品はすべて無添加で専用加工場にて製造、富山県内各直売所やイベント出店にて販売しています。
富山縣護国神社にて毎月第一日曜日開催されている「蚤の市」にも出店しました!
「家族」として
そんな中で、宏平さんとの交際も進んでいきました。宏平さんは大学卒業後、三重県の家財製造企業の会社員として働いており、結婚を考えたときに家を継いでいく貴子さんの事情を分かっていた宏平さんは婿入りを決意、貴子さんのご家族や親せきの方と交流を重ねたのち、富山へ移住、結婚し同居することになりました。
宏平さんは県内の木工業へ就職、その技術も活かしご自身で自宅の庭に木工の作業所を作り「たかこゆきやさい」の商品ケース作りなどをされています。
そして、結婚して間もなくお子様にも恵まれました。子育てに奮闘しながらも家族3世代でのびのびと暮らしています。
富山での暮らし
初めての富山くらしとなった宏平さん。元々釣りや登山などアウトドアが趣味で富山には何度か足を運んでおられました。そのため移住後、さらに趣味を満喫できるようになり、新天地での苦労はあまり感じなかったとおっしゃいます。
また、婿に入ったこともあってか、地域行事やお祭りにもよく誘われました。毎年8/13に行われる御精来(オショウライ:お盆に先祖の霊があの世から帰ってくるのを迎えるために火を焚く年中行事)ではやぐらを組む際に木工と趣味のアウトドア知識が役立ち、今では準備段階から参加され地域になじんでおられます。
貴子さんはUターン当初はご家族との距離感に苦悩したことはあったそうですが、今では良い距離感を保てているそうです。お子様もすくすく成長し、2歳(2020年8月取材時)となった今は家中を走り回っているほど元気。貴子さんのお父さまともよく遊んでいるそうです。
これからの目標
宏平さん:ずっと続けている木工業で独立したいです。40代を目標に工房を持ち、その横に妻の飲食店をかまえ自分の作った家具や雑貨を直接手にとってもらえるような場を二人で作りたいです。
貴子さん:住んでいるところも山に近く、自然が豊かなところなので、子どもが自らいろいろ感じて遊びを考えたり、家族一緒に畑仕事をしながら、土作りをして種から作物を育てたり季節を感じながら、生活できたらいいですね。
移住を考えていられる方へのメッセージ
宏平さん:富山県は街と田舎それぞれあって街に住んでいても自然がすぐ近くにあるので休日に趣味を楽しむには素晴らしいところだと思います。
貴子さん:富山県は色々な名水スポットもあり水も豊なところです。公園が広くてきれいだし、子供をのびのびと育てることが出来るとても魅力的なところです。
こだわりのモノ
草刈り機:農業には必須の草刈り機。もはや「相棒」と呼ぶほどに。
庭の作業所:宏平さんの手作り木工作業場。戸を開ければ解放感も抜群です。