~ふとした偶然がつないだ“ちょうどいい暮らし”~
三浦 真奈(みうら まな) さん
出身地:北海道
現住所:富山市 移住年:2022年
職業:HATCHコミュニケーター、薬剤師、富山市移住コンシェルジュ、富山市移住アテンダント
▶︎ HATCH(とやまビジネスインキュベーション中央通りオフィス)https://toyama-incu.jp/
東京・神奈川で薬剤師として5年間働いた後、2022年12月に富山市へ移住した三浦さん。現在は、富山市のインキュベーション施設「HATCH(ハッチ)」にてコミュニケーターとして働きながら、週2日は薬剤師としても活動しています。
都会と地方、二つの暮らしを知る三浦さんが選んだ“ちょうどいい暮らし”とはどんなものなのでしょうか。

移住のきっかけ
移住を考えるようになったきっかけは、先に富山に移住していた先輩からかけられた「富山はいいところだよ。三浦さん、富山が好きそう」というひと言でした。
もともと自然が好きで、人混みの多い都会の暮らしのなかで、少しずつ息苦しさを感じていた三浦さん。試しに富山を訪れると、なんと3回とも晴天。壮大に広がる美しい立山連峰を目の前にし、「これは呼ばれているなって(笑)」と感じたといいます。
出身地の北海道は自然が豊かなイメージですがその中でも札幌は都会で大自然に触れるには車で数時間かかる距離。一方、富山は“ちょっと行けば自然がある”環境。その距離感が、三浦さんの心にすっとなじみました。
そして2022年4月から本格的に移住を検討し、同年12月に富山での暮らしがスタートしました。
人と人をつなぐ仕事との出会い
現在三浦さんが働くHATCHは、起業家やフリーランス、学生など、さまざまな人が集まるインキュベーション施設です。利用者同士をつなぎ、イベントの企画運営も行うコミュニケーターとして日々忙しく過ごしています。
「薬剤師しかしていなかったら、きっと出会えなかった人たちばかり。こんな働き方やこんな仕事・こんな分野もあるんだ、って、毎日発見があります」

移住を後押ししてくれた先輩の紹介でHATCHを訪れ、何度か通ううちにスタッフの欠員が出たことをきっかけに仲間入り。人と人がうまくマッチングし、何か生まれる瞬間に立ち会えることが大きなやりがいになっていきました。
「起業する人だけでなく、何かにチャレンジしたい人、ワクワクしたい人、新たな情報やいろんな分野の人に出会いたい人に来てほしい場所です」
なお三浦さんは2026年3月にHATCHを卒業予定。ここで育んだつながりや経験を胸に、次のステージへと歩みを進めます。
求めていたのは「身近に自然がある暮らし」
移住してよかったことを尋ねると、まず返ってきたのは「求めていた生活ができている」という言葉。
住まいは窓からは立山連峰が見える部屋を選びました。また健康事業に関わっていた経験から「口から入るものの大切さ」を実感し、以前から気になっていた畑も始めました。都会ではなかなか叶えられなかった“土に触れる暮らし”が、日常の一部となりました。

まちなかでの一人暮らしで、町内会行事などはなく、気軽で身軽な暮らし。自分のペースを大切にできる環境も心地いいそうです。
「富山では『また会おうね』と言うと、本当にどこかでまた会える。人との距離が近くて、仲が深まるのが早いなと感じます」
さらに驚いたのは、薬剤師としての給与が東京より高かったこと。地方=収入が下がる、というイメージが良い意味で変わりました。
車なし生活でも意外と困らない
富山は車社会のイメージがありますが、移住から3年間、車を持たずに生活している三浦さん。
富山市中心部に住み、普段は自転車移動。雨や雪の日は路面電車を利用します。職場のHATCHやスーパーも近く、ショッピングモールのファボーレ(大きな橋を越えた6キロ先!)へも自転車で行ってしまうそうです。
「車が必要なときはレンタカーやカーシェア。富山市はカーシェアのステーションも結構あるんですよ」
移住を考えている方へのメッセージ
最後に、富山への移住を考えている人へメッセージをもらいました。
「人が温かくて、困っていたら自然と手を差し伸べてくれる。都会に疲れた人には特におすすめです。まちなかにも自然にも近くて、ちょうどいいサイズ感のまちです」
また、各市町村で様々な移住支援制度が用意されているため、事前に調べるのもおすすめだそうです。
自然と都市機能、仕事と暮らし、人とのつながり。
そのバランスのよさが、三浦さんの富山暮らしを支えています。
「富山が大好きなんです」
にこやかに話す笑顔が、このまちでの充実した毎日を物語っていました。
取材日:2026年2月5日