富山の人と宇宙をつなげたい ~もっと宇宙を身近に~

松本翔平(まつもと しょうへい) さん

出身地:和歌山県
現住所:富山市 移住年:2019年
職業:会社員(株式会社Digital Blast)、会社役員COO(スペースエントリー株式会社)
▶︎ スペースエントリー株式会社 https://space-entry.co.jp/
▶︎【公式】スペースエントリー株式会社X  https://x.com/space_entry

和歌山県出身。2019年に家族で富山へ移住し、県職員として従事。その後富山市のインキュベーション施設「HATCH」にて、株式会社Digital Blast(2023年4月~)とスペースエントリー株式会社(2023年6月~起業)2つの企業で働きながら宇宙と地球の架け橋となる活動をしている松本さんにお話を伺いました。

学生時代に過ごした富山

高校生の時に行った大阪のオープンキャンパスで「宇宙ステーションで植物の実験をします」という先生に出会ったんです。その研究が魅力的で面白そうだなと思って、先生がいる富山大学へ入学し、学生時代の4年間は富山で暮らしていました。そもそも大学の研究に興味があって富山に来ていたから、その頃は特に「富山」を楽しんではいなかったですね。単純に雪が鬱陶しいなと思うくらいでしたね(笑)

その後、先生が富山大学を退官されるということで、元々、先生がいた大阪の大学の大学院へ進学。大学院修了後は茨城県つくば市にて国際宇宙ステーションの管制官、宇宙飛行士の選抜、研究者の支援などを行っている企業へ就職しました。

先生に出会って、富山大学に行ってなかったら、宇宙の仕事はしてなかったと思いますね(笑)

―宇宙の仕事について
自分が高校生の頃はニュースで「日本人宇宙飛行士が宇宙に行きました」くらいで、具体的に何をしに行っているのか知らなかったんですよね。オープンキャンパスで話を聞いたとき、宇宙ステーションが建設中で、その場所が目的をもって利用しているということに衝撃を受けて、面白いなと思ったことがきっかけとなって、大学での研究や今の仕事に繋がってますね。

宇宙というと分かりにくいから、『新しい大陸』があるって思ってもらえるとイメージしやすいかな。そこで生活する、移住するなど地球上で起きていることを全部宇宙でやっていこうとしている感じですね。
宇宙業界を新規事業で参入したい企業はたくさんあって、スペースエントリーを通じて一緒に取り組んでいけたら。
今はまだ「宇宙」というと遠く感じるけど、もうちょっと近いものに感じてもらえればっていう思いでスペースエントリーを起業しました。

富山の人と宇宙を繋げたいって思います。

2025年10月末に実施されたT-messe富山県ものづくり総合見本市2025にて
富山市インキュベーション施設「HATCH」 
施設内の1室を借り、リモートワークで2つの事業に携わっています

移住のきっかけ

大学院卒業後に就職した企業で10年働き、一通りの仕事を経験させてもらいました。これまでずっと宇宙に関する研究や仕事をしてきたので、ちょっと宇宙から離れて何か違うことをやってみたいと思って、転職を視野に入れ移住を検討しました。
その頃、子供も長女が年長、下の子が3歳くらいだったので、小学校入学前だったのも検討するきっかけになりますね。小学校入学後だったら移住してなかったと思います。
これまで生活をしてきた茨城、生まれ育った和歌山。学生時代を過ごし、妻の実家がある富山のうち、どこに移住しようか検討する中で、妻の実家(高岡市)が兼業農家だったのもあり、地域の獅子舞を見たり、昔ながらのしきたりや風習について知るきっかけがあって、僕自身「富山って面白いかも」と思ったから富山に決めたって感じですかね。

昔ながらの杵と臼を使った餅つきを体験
ひな祭り 大きな雛飾りと着物でおめかしをした子どもだち

移住してみて良かったこと

単純にごはんや食べ物が美味しいかなと思いますね。
あとは意外と富山は交通の便が良いと感じています。
自分が暮らしてきた和歌山や茨城って各市への移動距離が長いんですよ。富山だと、国道8号線を通れば、1時間圏内で県内どこでも行けますし、出張で東京へ行くときも新幹線を利用して約2時間で行けるので、便利だなと。

休日は農作物を育てている妻の実家へ子どもたちがお手伝いに行くことがあるんですが、子どもたちにとって、そういった農作業体験ができることや四季を感じ自然に親しむことができるのがいいなと感じてますね。

畑でお手伝いをする子どもたち
家族で立山登山へ行ったときの一コマ

―日々の暮らしでの悩みはありますか?
富山市内で一軒家を借りているのですが、昔から住んでいる人たちが多い住宅街なので、昔からのコミュニティがあり、その中になかなか入りにくいなと感じるときがあります。

僕が生まれ育った和歌山は関西圏だからか、知らない人でもめっちゃ話しかけてくれるんですよ。その環境に慣れているからか、富山だと知らない人に話しかけることがほとんどないですよね。かといって自分からコミュニティに割って入っていくことがなかなかできないし(笑)

公園掃除など町内行事にはしっかり参加します。挨拶はもちろん、たわいのない会話をしたり、コミュニケーションを取ってはいますが、距離の取り方に悩むことがありますね。
まぁ、そもそも日々の生活の中で住人同士が顔を合わせることが少ないので、そんなに喋る機会はないですけどね(笑)

ー冬の暮らしはどうですか?
大学時代、富山の雪の多さに驚いていたけど、その頃と比べると雪の積もりかた・降りかたが随分変わってきていると感じますね。シーズン中に雪かきをすると言っても3回程度かな?全然大変だとは感じませんね。
富山って曇り空も多く雨の日が多いなとは感じるけど、それももう慣れました。
むしろたまに太平洋側に行くと「晴れすぎちゃう?」って感じますね(笑)

移住を考えている方へのメッセージ

「自然と触れ合いたいから」などのざっくりとした理由で、いきなり一つの地域に絞って長く住むことを決めてしまうのはリスクが高いのかなと感じますね。
人口が少ない地域になれば、よりコミュニティが強くなると思うし、地域や自治会の方々とどうコミュニケーションを取っていくかが課題になるかなと思います。
まずは気になる土地に足を運んでみて長期滞在してみる。もしくはそこで家を借りて住んでみると良いと思いますね。
それか、東京とそこまで変わらないであろう富山市に一旦住んでみて、実際に生活しながら住環境を整えてみるっていうのもいいかもしれませんね。