県内どの市町村からも望める立山連峰。春には高さが約20mに迫る雪の壁「雪の大谷」が楽しめ、秋には紅葉で赤や黄色に色づきます。
四季折々の表情を見せてくれる立山。そのふもとにある立山町役場で働く水上さんと林さんに、町の魅力から移住者の支援制度までお聞きしました。
立山町のマスコット「らいじぃ」と一緒に
表情が変わったのも立山のおかげ
まずお話してくださったのは、愛知県犬山市からの移住者でもある林さん。1972年、犬山市と立山町を急行「北アルプス号」が結んだことから両市が姉妹都市に。それがきっかけで現在は派遣職員として立山町役場で働いています。
「初めて立山町役場を訪れる時、電車を乗り過ごしてしまって。時刻表で次の発車時刻を見ると、間隔が空いていて驚きました。慌ててタクシーに電話しましたよ」
一時間に一本の時間帯もある富山県の電車。地下鉄もあり、電車時刻の間隔が狭い愛知県との違いを知りました。
また雪があまり降らない犬山市。大雪に慣れていないので、役場まで歩ける距離の住居を探したという林さん。富山の冬を迎えるには、長靴や、家や車の周りを除雪する道具が必要と教えてくださいました。
車の周りを雪かきするのは一苦労だったと林さん
「車の雪下ろしをしている時に、ご近所の方が手伝ってくださったり、愛知県とは異なるごみの分別に困っていると『このごみはこっち、あのごみはあっち』と声を掛けてくださる方がいたり。住民の方とのふれあいが、とてもあたたかくて心が安らぎます。」
日照時間が短い富山県。しかし青空が広がる日は、立山がとてもきれいに見えます。山や田んぼなど緑あふれた光景が見えることで、大らかな気持ちになれたと林さん。愛知県の友達に、表情が柔らかくなったねと言われましたと嬉しそうに話してくださいました。
立山町の自然に囲まれて
次にお話をお聞きしたのは、立山町で生まれた水上さん。県外へ就職する道もありましたが、自然と地元で働こうと思ったそうです。
「立山連峰があるからでしょうか、住んでいて心がほっとする町です。山々に見守られて、町内の子どもたちものびのび育っています。生活する中で、自然から学ぶこともたくさんあるので、得られるものが多いですね」
自治体で行う水路掃除の「江ざらい」、地域住民が集ってにぎやかに行われる「運動会」などイベントがたくさん。最初は参加しづらいかもしれませんが、勇気を出して顔を出せば、自然とつながりが広がる。その繰り返しが地域に馴染む近道になります。
町全体で迎えてくれます
2015年度から移住・定住の相談を受け付ける「定住コンシェルジュ」を設置した立山町。他にも、町の空気を味わえるイベントを行ったり、里山暮らし体験施設「リフレしんせと」で立山暮らしを体感できたり。移住を考える人に町全体がサポートしてくれます。
「グリーンパーク吉峰」の交流館内にも相談窓口があります
「町内に畑を持って、週末だけ農業することもできます。北陸新幹線も開通したので、関東から日帰りで富山に来られるようになりました」と水上さん。二地域居住の体制も整っています。
立山町の待機児童はゼロ。子育ての環境も整っています。小さなお子さんがいる家族はもちろん、山が恋しくなった大人に、自然あふれる立山町はぴったりな環境です。
一度町を離れたUターン経験者や、新しい住民の移住者が持つ客観的な目が、立山町の新しい魅力を引き出します。昔から地域に住む方々に、この部分も町の魅力だと伝えることで、古くから伝わる良さと新しく見えた良さが混ざり、また新しい立山町の特色が生まれます。
県民性と町民性
最後に、お二人の写真を撮らせてくださいとお願いすると、少し恥ずかしそうにカメラに視線を向けてくれた水上さんと林さん。質問を真剣に答えてくださる表情からは、真面目といわれる富山県民の雰囲気。そして取材を終えたあとは、立山がもたらした柔らかな表情が見られました。
教えてあげる!地域の情報
駅と公共施設が一体に!
立山町役場から徒歩5分の富山地方鉄道立山線「五百石駅」。駅が入っている建物には、図書館やイベントが行われる広場が入っており、地域住民が集う場所にもなっています!
移住へのこだわり
里山暮らしを体験できます
立山町への移住を希望される方に、実際に里山の暮らしを体験していただける「リフレしんせと」。ミニキッチンや浴室など、生活に必要なものが揃っているので、お気軽にご利用ください!