2012年、高岡市の空きビルの一角を活用し誕生したmerry smile cafe(メリースマイルカフェ)。このカフェを作ったのは、中心市街地の空き家を活用し、若者の“まちなか居住”を促進する「高岡まちっこプロジェクト」のみなさんです。今回は、中心となって活動していらっしゃるフジ創ホーム代表取締役の荒井里江さんに、ご自身の経営する会社のことや、まちっこプロジェクトの活動についてお話を伺いました。

これまでの活動のお写真をたくさん見せていただきました
一言をきっかけにはじまった活動
ハウスメーカーのお仕事をしていく中で、高岡の人口現象を肌で感じ、住宅を作るだけではいけないと思い始めていた荒井さん。友人であり不動産鑑定士の服部恵子さんとの何気ない会話から思いがけなくプロジェクトが生まれることとなります。
ある時、お二人がカフェで高岡の空き家問題について話をしていた時に、ちょうど店内の窓から空きビルが目に入りました。すると「じゃああの空き家を買う!」と荒井さん。merry smile caféが生まれた瞬間です。
2013年にはゲストハウス「ほんまちの家」をオープンさせ「高岡まちっこプロジェクト」の活動への注目はさらに高まり、多くの参加者が集まるようになりました。最近では空き家の持ち主から、家を活用して欲しいと相談を受けることもあるそうです。
高岡の空き家を巡るまちあるき
町のみなさんと“一緒につくっていく”
新しいことを始める際、荒井さんはまず町の方々に話を聞く機会を作ります。「世代や年齢に関係なく、人に会うことで得られる情報というのが必ずあります。まずは「こんな物件があるのですが、どんな風に活用したら良いと思いますか?」と質問を投げかけてみるんです。そうすると色々な発見があるのはもちろん、参加した皆さんが“一緒に作っていく”という意識を持ってくれます」。そういった取り組みから「ほんまちの家」を町内の話し合いの場として活用してくれるなど、町の人との信頼関係が生まれています。
ワークショップにもこんなにたくさんの参加者が
行動しないと衰退していくという想い
ご自身が経営する会社と「高岡まちっこプロジェクト」をバランスよく両立させ、次から次へとイベントを企画していく荒井さん。その行動力はどこから生まれるのでしょうか?
「できることは今やりたいんです。行動してきたことが、人の心に残るんじゃないかと思います」。
最後にこんなヒトコトをくださいました。
「高岡を好きになってくれればそれでいいんです!(笑)ぜひ一度来てみて欲しいです。歴史と文化と伝統が楽しめる高岡には、支援してくれる場所がたくさんあります。そして何より、いい人がいっぱいいますよ」。