水族館の学芸員さんには、Iターンの人が多いそうです。
理由は水族館自体の数が少なく、なかなか地元で求人がないため。
魚津市の一級河川早月川の河口にある「魚津水族館」にも県外出身の学芸員が結構働いておられます。
管理係長の高山茂樹さんもその一人。

大阪市生まれの高山さんですが、祖父母とお母さんは富山県出身ということで、富山とはもともと縁がありました。

 

27高山茂樹さん

 

「昔から魚に興味があったのですか」と聞くと、どうもそうではないみたいです。
「高校生の時は、化石発掘にハマっていました。
野尻湖の恐竜の化石発掘現場にずっと通っていました。だから大学では地質学をやりたかった」のですが、
入った(入れた)富山大学には残念ながら地質学の学科はなく、それで少しでも近い生物学科に入りました。

 

水族館とのつきあいは、大学4年の時、ヒトデの研究をしており、串本海中公園で1月アルバイトをしたのがきっかけ。

大学院2年の時、先代の魚津水族館を現地に移転する計画があり、それの手伝いを兼ねて水族館の運営に携わり、そのまま大学院を中退して新築の魚津水族館学芸員に就職。
市の学芸員は教育委員会関連の施設を定期的に異動するらしいのですが、高山さんは就職以来、一貫して水族館勤務です。
「今年4月に3階の飼育員室から二階の事務室に移ったので、これが初めての移動(異動)です」と笑っています。

「魚津水族館は、今流行りの水族館のように派手な海獣のショーも、大規模な回遊水槽もありません。
でも、富山湾に生きる生物などを中心に真面目な展示をしています。
もっとも何もしないとお客さんが減ってしまいますから、去年から、夜の回遊水槽の前でコンサートを開いたり、いろいろと企画をしています。
若いスタッフが企画をして手作りでやってくれるんです」とうれしそうです。

 

高山さんに富山の印象を聞いてみました。
「富山は大好きです。まず魚がうまい。春のホタルイカ、夏の岩ガキなど、近くの海岸でいくらでも採れる。
米がうまい。そして酒がうまい。隠れた食材がいっぱい」。いうことなしみたいです。
「水槽の魚がおいしそうに見えませんか」と聞くと
「それが、自分が担当している魚には情が移っでだめなんです。
魚のショーを担当しているスタッフは、イシダイが食べられなくなった位ですね。
それから、水槽の魚は運動不足だから、食べてもあまりうまくないはず」。なるほど。

大阪生活より富山生活が長くなってしまった高山さんですが、大阪弁はなかなか抜けません。
今でも大阪弁のアクセントの富山弁でした。

 

唯一の不満は、
「お客さんは県外や市外の人が多く、地元魚津の人がなかなか来てくれないのが悩み。
いつでも来ることができると思っておられるのかもしれません。
散歩気分でふらりと来てくだされば」ということで、現在年間パスポート発行を検討中。

石川県出身の奥さんも、いろいろな地域活動をしておられるそうです。
これからも富山県唯一の水族館をよろしくお願いします。