東京都出身でサラリーマン時代に富山へ移り住んだ岡田俊一さんと美幸さんご夫妻。
二人のお子さんを育てながら、数年前に東京で生活するご両親も富山に呼び寄せ、入善町で見つけた一軒家に再び家族全員が集まりました。
そんな富山暮らしも20年目。
いつしか第二の故郷になった入善のまちに深い愛着を持つ俊一さんは、このほど一念発起し、会社を退職。
商店街の空き店舗を改装し、餃子のテイクアウト専門店「いちぜん」をはじめました。

 

07岡田 俊一さん・美幸さんご夫妻

 

—富山に移った当初のことを聞かせてください

以前は東京で自営業をしていましたが、20年前に知人の誘いで富山へ来て会社勤めをはじめました。
当初は富山市内でアパート暮らしをしていたので、生活する面での不便はそれほど感じませんでしたが、文化や言葉のギャップに戸惑うことが多かったです。
富山には地域の祭りや運動会に住民のみなさんが参加するなど、コミュニティが残っています。
都会と違って地域や住民同士の関係が密で、そうしたことに最初は戸惑いましたが、今思うと、それがきっかけで少しずつ地域に馴染めたように思います。

 

—入善町に移ってからのことを聞かせてください。

入善町には、私の職場に近いという理由で、10年前に引っ越しました。
また、一軒家を借りて、先に富山に来た父と、東京で仕事を続けていた母を呼び寄せ、同居するためでもありました。
私の仕事の都合で一度はバラバラに暮らすことになった家族が、また集まって一緒に暮らせるようになり、やはり、ここに越してきて良かったと思いました。
まあ、世代の違いもあって、たまにはケンカもしますが、それも同居のよさですよ。

入善は、人もまちも本当にあったかい。
特に、娘が小学生のときに“スポ少”のバレーボールチームに所属する中で、出会いや関わりに感謝することがたくさんありました。
子どもの成長とともに、私自身も“旅の人”から“入善町民”になれたように感じています。
今ではここ入善町が第二の故郷です。

 

—脱サラし、店をはじめたのはなぜですか?

東京に居たころ、餃子の専門店でしばらく修業したことがあり、富山に来てからも、家族でよく餃子を作り、ご近所におすそわけしたりしていました。

うちの餃子は、父が餡を作って、私が焼く方を担当します。
父と一緒に餃子の店をやりたい、と言ったとき、妻や母は心配し、反対しました。
あと10年もすれば定年まで勤め上げられるわけですし、私自身も悩みました。
しかし、父と一緒に店をやるなら、やはり、今だと思ったんです。
妻や母、娘たちも最終的には私の気持ちを理解してくれ、交替で店を手伝ってくれています。
オープンしてまだ間もないですが、家族の友人が来てくれたり、商店街の方々もあたたかく迎え入れてくださり、本当に有り難いです。

 

07岡田 俊一さん・美幸さんご夫妻02

 

—今後の目標はありますか?

お世話になった地域のみなさんに恩返しがしたい。特に子どもたちをサポートしたいと思っています。
以前は、子どもは親だけで育てるものだと思っていましたが、入善で子育てをしてきた中で、子どもは地域で見守り育てるものだと思うようになりました。
今はスポ少の子どもたちへたまに餃子を差し入れしていますが、他にもどんな応援ができるのか考えていきたいです。

手づくり餃子「いちぜん」
富山県富山市下新川郡入善町入膳5437
TEL 0765-32-3910