三方を山に囲まれた朝日町笹川地区。初夏にはゲンジとヘイケボタルが飛び交い、あたたかな光で迎えてくれます。昔ながらの里山風景が残る、この地に移住を決めたコケシュ知子さん。

 

魚津出身の知子さんに、笹川に住むことになったいきさつや普段の生活をお聞きしました。

 

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隣のおばあちゃんの一言で決断

 

もともと笹川のファンだったというコケシュさん夫妻。夫のダヴィッドさんは趣味のサイクリングで、知子さんはお気に入りのお菓子屋さんがあったので、何度も笹川の地を訪れていました。

 

そんな中、子供が生まれて家族が増えたことをきっかけに、マイホームを持とうと家探しを始めます。しかし、希望の朝日町付近は空き家の情報が元々出にくい地域。これだ!という家が見つからずに悩んでいた時、現在のお家と運命的な出会いを果たしました。

 

「最初に家を見に来た時、隣のおばあちゃんが『よく来たね〜。住んでくれたら嬉しいわ』と優しく声を掛けてくれました。見に来ただけなのに、とてもウェルカムな雰囲気で。その一言で移住を決めたと言っても過言ではないかもしれません」

 

さらに家の裏にある畑は、隣のおばあちゃんが空き家だった10年間、ずっと手入れし続けていたため、とてもきれいな状態で維持されていたそう。自分のことではないのに気にかけてくれる、笹川の人のあたたかさに触れ、すでに仮契約していた家をキャンセルし、移住する決断をしました。

 

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笑顔が素敵なコケシュさん一家

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町内の街中にも畑を借りています

 

心地よい“ おせっかいさ ”

 

何事も自分事として捉え、優しく包み込んでくれる。そんな笹川の人の気質に魅了され移住した、知子さん一家。住んでみると想像以上の “面倒見の良さ” に、当初は戸惑うこともありました。

 

「ブルーベリー畑を持ちたいという夢があり、村のおじさんにちょっと話題に出したところ、翌朝には『良い土地見つけたぞ〜』と訪ねて来られて。あまりの展開の早さに私の方が焦ってしまいました」

 

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お子さんたちと一緒にブルーベリーの定植準備

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こちらは定植から1年後

 

今ではそんな “ おせっかいさ ” が心地よくなるほど地域に溶け込んでいます。分からないことは近所の方に聞いて解決するなど、笹川に根付いた生活を送ります。

 

「今住んでいる家が大好きです。夫のふるさと・チェコ共和国では自分たちで家をリフォームするのがごく当たり前のようで、段差の大きな玄関にもう一段増やしたり、小さな納屋を解体して駐車スペースを作り始めたりと、生活に合わせて少しずつ手作りして楽しんでいます。

家の裏にも畑があって、子供たちが呼べばすぐに行ける。お金の使い道も家と畑が中心になっていますね。

今は多目的施設『共生の里 さゝ郷』でも働いているので、忙しい毎日を送っていますが、畑作業ができる日は朝わくわくして起きます」

 

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ある日の収穫。色とりどりの野菜がたくさん!

 

冬だと雪が積もって畑の手入れができないので、春が待ち遠しいんです。そう話す知子さんが、青々と茂った山に囲まれて、楽しそうに畑で作業をする姿が目に浮かびます。

 

新しい移住者にも“ おせっかい ”を

 

自分たちの手でリフォームした家に家族と暮らし、畑という夢中になれるものがある日々を送る。それが幸せですと笑顔で話す知子さん。最後に移住のコツをお聞きしました。

 

「何かしてあげたい!と思う人が笹川には多いです。なので『私は○○がしたい!』『○○が分からなくて困っている…』と素直に伝えて、オープンにしてください。

外でよく作業をしていると、笹川の人から声を掛けられることもあります。自分は相手を知らないのに、どうして知っているのだろうと不安になるかもしれません。でも、その何気ない会話を楽しめる人が、きっと笹川に合うんだと思います」

 

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「地域に聞く」受け入れ側の小林さんと

 

ワーキングホリデーでニュージーランドに滞在したこともあり、生まれたところとは違う土地で暮らした経験がある知子さん。だから抵抗なく地域に入っていけたのかもしれませんねと、移住してきたばかりの頃を懐かしそうに振り返ってくれました。

 

今は自分も移住者に何かしてあげたい!と思い始めているそう。移住者から受け入れ側として、立場も心持ちも変わりつつある知子さんが、笹川の人からいただいた“ おせっかい ”を、新しい移住者につなげます。

 

▶︎共生の里 さゝ郷

 


知子さんの畑仕事アイテム

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携帯音楽プレーヤー

畑仕事はこれで音楽やラジオを聞きながら♪

野菜づくりの本

最近図書館で取り扱われるようになった「現代農業」と「やさい畑」。毎年の畑計画にかかせない「野菜づくり大図鑑」には付箋がたくさん。

シャベル

2代目。使い方が悪いのかな?すぐにボロボロになっちゃう〜

 

知子さんから移住のアドバイス

空き家の持ち主は様々な事情から、情報を公にしていないことが多いです。周囲の人に空き家の情報について聞いてみる方法が、実は一番物件に巡り会える近道かもしれません!