就職で上京し、展示ディスプレイの仕事をしていた金丸晴美さん。
9年間勤めたのち、1年間、宮崎での地域貢献のボランティア活動を経て高岡市にUターン。
小矢部市で「ハーブガーデン平田」を創業し、ハーブの栽培・加工販売を行っています。

 

01金丸 晴美さん

 

—小矢部市でハーブガーデンを始めたいきさつをお聞かせください。

東京では、博物館などの企画・設計・施行を行う会社で働いていました。
毎回展示のテーマによって学ぶことが異なり、それぞれの知識を得ることができました。
仕事を通して自然と触れ合う楽しさや地球環境問題なども知り、植物にも関心を持つようになりました。
その頃始めた生け花の奥深さにも魅了され、植物がますます好きになりました。

東京で就職したのは学校の先生の勧めで、もともと都会が好きと言うわけではありませんでした。
高岡でひとり暮らしをする母が心配だったこともあり、次第にUターンを考えるように。
でも戻る前に少し冒険してみようかなと、宮崎県で1年間、地域貢献のボランティア活動に参加しました。
そこではハーブ園を中心に活動し、山仕事や農作業の手伝いをしたり、直売所で農産物を販売したり、いろいろな体験をしました。

自分に辛いことがあったとき、植物がきっかけで前向きに考えられるようになりました。
ハーブの花や葉、香りは人を元気にできるという力を信じ、ハーブ栽培の道に進む一大決心をしました。
Uターン後、小矢部園芸高等学校の社会人枠で2年間学びました。
卒業後、小矢部市にある亡くなった祖母の田地を畑にし、「ハーブガーデン平田」を始めました。
平田は祖母の姓です。

生前、祖母が「平田の田んぼはどうなる」と心配していたので、私がなんとかしようと思いました。
祖母の手伝いをした経験もなく、農業の大変さを知らずに飛び込んだことは、よかったかもしれません。

 

—どのようなことをされていますか?

100種類以上のハーブを農薬・化学肥料を使わずに栽培しています。
田地だったため、排水がよくないなど、条件はあまり良くない中で試行錯誤しながらの栽培です。
ハーブは強いイメージがありますが、放っておいて勝手に育つものではありません。
その年の気象条件や害虫の発生などで、うまくできないことも。1つ1つそれぞれの育て方があります。
収穫したハーブは、乾燥させてハーブティーとして販売します。
朝市ではハーブの切り花の販売も。苗も販売しています。

また、立ち上げから関わった高岡市にあるNPO法人の幼児教育施設でのハーブ講座、小学校の花壇でハーブ栽培、学童ではアレンジメントやハーブティー体験など、いろいろな活動を行っています。
子どもの情操教育に園芸文化は欠かせないと考えています。
幼児期からの自然体験は大切です。
子どもたちがハーブをきっかけに植物や自然に興味をもってくれたら嬉しいです。
また、親子一緒に家族みんなで楽しんで欲しいですね。

 

—富山の暮らしはいかがですか?

東京で働いている時は、収入は多くても帰りが終電になることもあり、忙しい日々でした。
今の仕事は、通勤ストレスがなく、自分で時間の工面ができることが一番良いですね。
きれいな空気も田舎ならではです。
何よりも、大好きなハーブでたくさんの人を元気にしたい! という夢に向かっている今が楽しいです。

 

—今後の目標をお聞かせください。

薬草ガーデンのある暮らしを広く提案したいと考えています。
ハーブをはじめ薬用植物は、花や香りを楽しみながら育て、収穫し、お茶や料理に使ったり、クラフトを楽しんだりする中でトキメキや喜びがあります。
いろいろな薬効も期待できます。
「薬のまち富山」だからこそ、薬用植物が普通に庭にあって日常生活に取り入れる暮らしを多くの人に広めたいのです。
情報や知識を深めた方が増えて県民みんなが元気になったら、全国へも薬草ガーデンが広がるのではないでしょうか。

 

▶︎ハーブガーデン平田