格子造りの家々と石畳の調和が美しい高岡市金屋町に、2015年10月にオープンした“茶寮 和香(にこか)”。

軒先にかかる色鮮やかでモダンな柄の暖簾は、古い町並みに彩りを添えています。

 

「将来はここで主人と日本料理店を開くのが夢なので、“和香”をオープンすることができ、嬉しいです」と話すのは、店主の早川亜由美さん。

早川さんに、この家との出会いから現在までのお話を伺ってきました。

 

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思い出を受け継いだカフェ

 

長野県ご出身の早川さんは、2011年に富山に移住。

ご主人の地元である高岡市で住宅兼店舗にできる家を探していたところ、現在の家と出会いました。

 

前の持ち主は、早くに亡くなられたご主人に代わり、一人で家を守ってきた方でした。転居される際、「大事にしてくれる人に家を譲りたい」というのが一番の願いだったそうです。

ちょうど前の持ち主が家を譲りたいと考えていた時期に、早川さんご夫妻は高岡で物件探しをしていました。縁が繋がり、早川さんは家を譲り受けることになりました。

今回、物件探しのお手伝いをしてくれたのは、金屋町の定住促進に取り組んでいる団体「金屋町元気プロジェクト(※)」。

委員長の加藤昌宏さんは、「“家を大事に受け継ぎたい”という早川夫妻の想いが伝わり、前の持ち主の方も『とてもいい人に出会うことができた』と嬉しそうでした」と話してくださいました。

 

町家の良さを活かした店内。

座敷席の天井は、もとの造りをそのまま残していて、つい見上げたくなる美しさです。

 

※「金屋町元気プロジェクト
地元住民を中心とする約20名で構成される団体。金屋町の住民と行政が協働で定住促進に向けた取り組みを行うため、定住促進計画の作成や情報発信事業などを行っている。

 

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重厚な梁と白い漆喰の壁が印象的です

 

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金屋町元気プロジェクトの加藤さんとお茶を飲みながら

 

 

“顔”が見えることのありがたさを感じて

 

金屋町に来る前はアパート住まいだったため、隣にどういう人が住んでいるのかも分からずに生活していたという、早川さんご夫妻。

「この町のような“地域で世話をやく”環境は、初めてです。先日も、掃除当番で勝手が分からないまま準備をしていたら、朝5時半にもかかわらず、近所のおばちゃんが家から出てきて手順を教えてくださいました。皆さんの温かい心遣いが本当にありがたいです」。

都会の生活ではあまり経験できないご近所との関係を、早川さんはありがたいと話します。

 

移住から1年が経ち、ようやくお店や生活が落ち着いてきました。

「最近は、近所の人たちがお店に遊びに来てくださることも増えました」と嬉しそうに話す、早川さん。

以前と変わらぬ姿で佇む“和香”が、地域の人々の心を自然とほぐし、受け入れることに繋がっているのかもしれません。

 

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もともとあった小上がりをそのまま使用しています

 

「茶寮 和香」のこれから

 

一日10セット限定の一汁三菜・デザート付きランチが評判の、“茶寮 和香”。

カフェタイムに提供される自家製スイーツやコーヒーも、女性客を中心に人気です。

早川さんには、お子さんが二人いらっしゃいます。「同年代の子供がいる方にも、ぜひ来ていただきたいです」。

 

将来は、ご主人と日本料理の店としてやっていきたいと考えているそう。

今後も、早川さんご夫妻の活躍に期待したいと思います。

 

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茶寮 和香

富山県高岡市金屋本町2-26

TEL:0766-75-8529

営業時間:10:00〜17:00

定休日:日曜、祝日

 

 


早川さんのお気に入り

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長野県安曇野にある暖簾屋さんと話し合いを重ねて作った暖簾。落ち着いた通りの中で、色鮮やかな暖簾が目をひきます。

 

 

 

 

 

 

茶寮 和香のおいしいもの

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冬季限定の「ぜんざい(お茶付)」(600円)は、自家製昆布の佃煮と一緒に。お餅は焼きたてです。